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研究成果や科学的知識に関する教育普及活動

私はアウトリーチ活動を通じて、研究成果や科学的知識の一般社会への普及に取り組んでいます。 また、このような活動のために工作キットや視覚コンテンツを作成しています。

(記事作成日:2016年8月31日)

国立科学博物館における地震分布模型の作成

私は教育実習や学芸員実習を通して、一般の人への科学的知識の普及に興味を持つようになりました。 大学院修士課程時には国立科学博物館で毎週土曜にアルバイトとして勤務し、科学教室などを担当しました。 この教室の企画として、地震発生分布の立体模型作成キットを作成し、来館者と一緒に作成しました。 修士課程修了後には教育ボランティアとして科博で引き続き活動し、1-2ヶ月に1回程度の頻度で地震模型作成の教室を開催しました。


図1 : 地震発生分布の立体模型作成キット。 PDFでも見ることができます(2006年上半期版, 2006年通年版)。

京都大学におけるダジック・アース固体地球系コンテンツの作成

京都大学で研究員(のちに助教)として勤務して以降は、国立科学博物館でのボランティア活動の機会は減ってしまいました。 その代わりに、京都府や研究関連地域の小中高校で出前授業をすることが多くなり、主に南極観測隊での経験について講義をしています。 その中で「南極がどこにあるのか」「南極の氷がどのくらい融けているのか」を視覚的に示したいという気持ちがあり、4次元デジタル地球儀 ダジック・アース の固体地球系コンテンツを複数作成しました。 これらのコンテンツは 本ウェブサイトの特設ページダジック・アースのウェブサイト に掲載されており、誰でも無料で楽しむことができます。


図2 : ダジック・アースのプレート境界に関するコンテンツ。

京都と南極における振り子実験の映像作成

南極観測隊として南極を訪れた際には、せっかくなので振り子を自作して持って行きました。 というのも、南極は日本に比べて約0.3%重力が強く、振り子の振動周期が日本と異なるためです。 実際に南極と京都の振動の様子を比べてみると、確かに振動周期がゆっくりずれていくのが確認できます。 普段は測地学の研究をしているので頭では分かっていましたが、重力差を視覚的に理解できるというのが面白いです。 この動画は出前授業や学部の演習で、重力について説明する際にしばしば用いています。


図3 : 南極と京都における振り子振動実験の様子。こちら からはWMV形式をダウンロードできます。

関連論文・リンク

  • 風間卓仁, 原田光一郎, 齊藤有里加, 中井紗織, 増井紫乃, 齋藤顕子, 津田陽一郎, 田邊玲奈, 岩崎誠司, 亀井修, 小川義和 (2007/05/20): 国立科学博物館で実施されている地震学教育普及活動. 日本地球惑星科学連合2007年大会, A004-P008, 千葉県千葉市 (poster).
  • 風間卓仁, 市川浩樹, 齊藤昭則, 小田木洋子 (2014/11/05): 4次元デジタル地球儀Dagik Earthの固体地球科学系コンテンツの拡充について. 日本測地学会第122回講演会, 28, 茨城県つくば市 (oral).
  • 風間卓仁 (2013): 振り子を用いた重力加速度測定 ~日本と南極で振れ方の違いを観察する~. サイエンスネット, 46 (2013年5月号), 1-5. LINK
  • 国立科学博物館
  • ダジック・アース

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