研究
ここでは私のこれまでの研究成果をご紹介します。 各項目のうち、上の項目ほど現在の私の研究に近い内容になっています。 番外編として、このような研究をするに至った経緯も念のため記事にしています。 各リンクまたはサムネイルをクリックすると詳細をご覧いただけます。
(1)相対重力連続観測による火山内部の質量移動プロセスの把握
火山活動に伴う短周期の質量移動プロセスを理解するため、私は火山地域で相対重力計による重力連続観測を実施しています。 鹿児島県の桜島ではダイク貫入に伴う10マイクロガル未満の重力変化を検出することに成功しました。 詳しくはこちら
(2)陸水流動に伴う重力擾乱の水文学的モデリング
重力観測を用いて地殻変動や火山活動を把握する際には、陸水流動による重力擾乱を適切に補正する必要があります。 私は水文学の物理方程式を用いて陸水擾乱をモデル化し、数マイクロガルの精度で陸水擾乱を再現することに成功しました。 詳しくはこちら
(3)繰り返し絶対重力観測によるアラスカ南東部の地殻隆起プロセスの把握
過去~現在の氷河融解に伴う地殻隆起現象(GIA)を理解するために、私は2012年以降アラスカ南東部において繰り返し絶対重力観測を行ってきました。 衛星重力データやGPSデータを比較することによって、正確なGIA変動量が分かってきました。 詳しくはこちら
(4)研究成果や科学的知識に関する教育普及活動
私はアウトリーチ活動を通じて、研究成果や科学的知識の一般社会への普及に取り組んでいます。 また、このような活動のために工作キットや視覚コンテンツを作成しています。 詳しくはこちら
(5)絶対重力連続観測による火山内部のマグマ移動プロセスの把握
私は浅間山や桜島で絶対重力の連続観測を実施し、火山内部のマグマ移動に伴う重力変化を検出しました。 重力連続観測によって将来の火山活動の予測が可能になるかもしれません。 詳しくはこちら
(6)絶対重力計A10を用いた南極大陸上での絶対重力測定
私は2011-2012年に日本南極地域観測隊(JARE)の53次夏隊員として参加し、JARE史上初めて、南極大陸上での絶対重力測定を実施しました。 この測定データは過去・現在における東南極の氷床変動を把握するために非常に重要です。 詳しくはこちら
(7)Hi-netデータで明らかになった内核Q値の深さ依存性
私は日本の稠密地震観測網 Hi-net で観測された南米深発地震の core phases を解析することで、地球内核の非弾性Q値の深さ構造を見積もりました。 これは東京大学の4年生~修士課程時に川勝均教授(東大地震研究所)と行っていた研究です。 詳しくはこちら
(番外編)地球物理学を志すことになったきっかけ
私はこれまで上記のような研究を行ってきましたが、このような研究をすることになった経緯を念のため説明しておきます。 学部生・大学院生の方々に少しでも参考になれば幸いです。 詳しくはこちら
外部リンク
測地学研究室 | 測地学研究室の研究成果について |
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地球惑星科学専攻 | 地球惑星科学専攻の研究成果について |
トップ画像について
2014年3月に撮影した阿蘇中岳第一火口の内部です。 噴火で堆積したスコリアが火孔の周囲に丘を形成しています。