理学部3回生配当:地球物理学課題演習D1
 地球物理学課題演習D1(以下課題演習)では、測地学および固体地球物理学に関する測定や観測のうち、
  • 重力計による地球潮汐定数の測定
  • 花折断層周辺における水準測量とGPS測定
  • 花折断層周辺における重力測定
を通じて、固体地球物理学における計測技術の基礎を会得します。また、測定により得られたデータを解析し、その中から有意な変動を見いだすことにより、データ取得から解析結果の解釈までの一連の研究段階の道筋を学びます。

 さらに、超伝導重力計観測室や地殻変動観測所を見学することにより,重力計や傾斜計および伸縮計などの観測計器の原理と構造を理解します。
 図は2001年度課題演習での重力連続観測の結果です。

 2001年度は重力の連続観測により地球潮汐定数の決定をするために、9月の1週間LaCoste Lomberg重力計で観測を行いました。

 グラフに書かれているのは、得られた観測値をそのままプロットしたもので、重力値が潮汐のために時間的に大きく変化しているのがよく分かります。(グラフには重力計のドリフトによる見かけ上の重力変化も含まれています。)

 このように課題演習では、実際に自分たちで観測・測定を行い、それによって得られたデータを解析します。高精度で測定するということに興味がある人、実際に地球が生きているということを目の当たりにしてみたい人、天気のいい午後に体を動かしたいという人はぜひ課題演習を履修してみてください。
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