志田順先生と地磁気観測記録
第一回国際極年の地磁気観測記録
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 上の報告書は、1882年から1年間、ドイツとロシアの共同観測隊が、バウロウスク(現在のサンクトペテルブルグ近郊)で行った磁場観測結果をまとめたものです。第一回極年(1882-83)における国際共同研究の成功は、第二回国際極年(1932-33)、国際地球観測年(IGY、1957-58)へと発展しました。
 右の写真は初代地球物理学講座教授の志田順先生の写真です。
 志田先生は、1876年(明治9年)千葉県に生まれ、1901年東京帝国大学理科大学物理学科卒業後、大学院に入り重力測定の研究に従事されました。その後、1909年京都帝国大学助教授となり物理学第一講座担任、1913年京都帝国大学教授と歴任し、1918年地球物理学講座担任(地球物理学科の独立は1920年)になられました。1936年6月、病のため退官し、同年11月死去されています。
 志田先生は、地球潮汐の研究における「志田ナンバー」のほか、地震波初動の4象限型押し引き分布の発見や深発地震の存在を世界で初めて提唱したことでも知られています。1929年(昭和4年)に、「地球及び地殻の剛性並びに地震動に関する研究」で恩賜賞を受賞されました。 地磁気観測記録の中身(一部)
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志田順先生の写真
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実物は京都大学理学部6号館3階「理学部ミニ博物館」に展示してあります。興味のある方はぜひ見に来てください。
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