測地学とは…
 地球に固定した座標系を決定し、この座標系を用いて、地球上の任意の点の位置を決定する方法、精度、その背景にある地球力学的な諸問題を研究対象とする学問体系を測地学(geodesy)といいます。ひらたくいえば、地球の大きさと形、そして重力場を決定する学問です。
 測地学は18〜19世紀にほぼ完成した学問であると思われがちなのですが決してそうではありません。近年になって、衛星測地学(satellite geodesy)の登場、レーザー測量技術の発達、重力測定の高精度化等に伴い、3次元的位置だけを問題にしてきた従来の測地学に、位置・重力場の時間変化を追従するという新しい要素が加わってきました。つまり、時間を含めた4次元測地学(four-dimensional geodesy)に発展しつつあるのが現在の測地学です。今日では、地球自転速度変化、潮汐作用、海流の問題から地殻変動の問題等など、地球動力学(geodynamics)や海洋学(oceanography)の諸分野までも測地学の対象とする範囲です。
具体的な測地学の研究分野を、国際測地学協会(IAG)の分野に従って紹介すると…
  • 位置の決定
  • … 高精度の水平および垂直測地網、衛星および空間位置の決定、慣性測位、測地天文、海洋での測位、大気中における光屈折
  • 高等宇宙技術
  • … 測地学に利用する宇宙技術の開発
  • 重力場の決定
  • … 地球重力の絶対および相対測定、重力の非周期的変化、重力測定・重力勾配測定・測地天文・宇宙技術および慣性技術による地球の外部重力場およびジオイドの決定、重力場に関する量の整約および予報
  • 一般理論と方法論
  • … 測地学のための一般数学モデル、統計解析および数値解析、データ解析およびデータ処理、最適化法、最小2乗法、重力場の微積分理論、重力場の積算・近似および表現理論
  • 地球動力学
  • … 基準系、時間に依存する現象の監視および研究
となります。
「地球を測る」の図 この中で本研究室が対象としている研究分野は、
  • 地球の重力場を決定し、地下密度構造を推定する
  • 地球潮汐を観測し、地球内部の構造を推定する
  • 地殻変動を観測し、そのメカニズムを推定する
です。
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